ロンドン市内を公共交通機関で観光する おすすめモデルコース

2025年の元旦にロンドン市内を公共交通機関を利用して効率よく観光しようと計画を立て実行しました。当日は強風の影響でバッキンガム宮殿の衛兵交代を見れないという予想外の事態も発生しましたが十分観光できたと考えます。各見どころのおおよその到着時間を記載しておりますので、街歩きされる場合の参考にしてください。ここまでの旅程は別の記事でご紹介しております。

ロンドン市内観光 公共交通機関利用観光
  • 9:00 AM
    ホテル出発
  • 10:00 AM
    フォートナム&メイソン
  • 11:00 AM
    バッキンガム宮殿入口
  • 12:15 PM
    大英博物館
  • 14:00 PM
    大英博物館出発
  • 15:00 PM
    Browns Butlers Wharfにてアフターヌーンティ
  • 16:10 PM
    Browns Butlers Wharf出発
  • 17:10 PM
    ロンドンアイ
  • 18:00 PM
    Troia Southbankにて夕食
  • 19:30 PM
    チャイナタウン
  • 20:00 PM
    レスタースクウェア
  • 21:30 PM
    ホテル戻り

ロンドン街歩き

9:00 AM ホテル出発
宿泊場所であるibis Styles London Ealingホテルから最寄り駅のEarlinton Broadway駅まで約800m歩きます。2022年開業の新しいElizabeth Lineに約14分乗車、Bond Streetで下車します。New Bond Streetを徒歩で1.1 km南下するとデパートのFortnum Masonに着きます。購入してあるOyster cardで乗車します。

フォートナム&メイソン

10:00 AM Fortnum Mason到着
1707年開業のイギリス王室御用達の店舗です。食料品を中心とした品ぞろえで紅茶も有名です。イギリス絶頂期のビクトリア時代に急成長しました。

ピカデリー181-184番地の店舗は、1926年から1927年にかけて、建築家ウィンペリス、シンプソン、ガスリーによるネオ・ジョージアンのデザインで建築されたものです。1951年4月、カナダの実業家W.ガーフィールド・ウェストンは、取締役会のクーデターによりこの店を買収し、会長に就任。1964年、彼は創業者への賛辞として、店の正面玄関の上に4トンの時計を設置するよう依頼しました(参考文献:英語版Wikipedia

今でもからくり時計が音楽を流します。

店内は荘厳な作りです。松ぼっくりの飾りが上に行ったりしたに行ったりします。

階段まわりすら美しい、間もなく築100年になります。

百貨店という定義が様々な諸説があるとの事ですが、18世紀のイギリスの産業革命と関りがあり、産業革命によって市場主義が発達し、商品が市中に大量に流通するようになると様々な専門店が樹立しました。百貨店はそれらを一括に扱うという概念のもとに生まれ、大きな建築物に様々な種類の商品を陳列し、営業を開始しました。(参考文献:日本語版Wikipedia

バッキンガム宮殿

11:00 AM バッキンガム宮殿の入口到着
フォートナム&メイソンからは1km弱、徒歩圏です。イギリス国王の主要住居地です。月水金のみ行われる衛兵交代を見に来たのですが、本日は強風の為、敷地内にも入れず衛兵交代は見る事ができませんでした。この写真は鍵をかけられた門の隙間から敷地の中を撮ったものです。
公式サイトはこちらです。このサイトの少し下に行くと「Changing the guard」という表示が有り、それをクリックすると衛兵交代の曜日と時間が表示されます。実際に見てはいませんが無料で見れることになっております。

大英博物館への移動

バッキンガム宮殿の入口目の前の地下鉄のGreen Park駅から2番線Piccadilly Line、Cockfosters行きに乗車、5駅目のRussel Squareで下車します。Russel Square駅から大英博物館へは500m、徒歩9分です。

トンネル断面に合わせた形をしたPiccadilly Lineの1973形電車です。外観は車高が低く圧迫感がありそうに感じますが、いざ乗車してみると圧迫感は感じず快適です。

Russell Square Stationで下車します。1906年開業の駅で駅構内は美しいタイルで覆われています。The Historic Buildings and Monuments Commission(歴史的建造物・記念物委員会)がListed building(イギリス指定建造物)Grade IIにリストされている建造物です。歴史的建造物だという事です。日本最古の地下鉄銀座線の浅草~上野間開業が1927年ですから、それよりも前の地下鉄駅です。

175段の階段なので非常時以外は使わないようにと書かれていますが、健康な皆さんは上り下りしています。私も階段を上りましたが結構疲れます。しかしタイル張りの美しい螺旋階段は健康であれば利用をお勧めします。

駅構内のタイルに書かれた表示も字体がいちいちアートです。駅自体が博物館のようで見とれます。

Russell Square Stationの外観です。歴史を感じる美しい駅舎です。Leslie Green氏が駅舎や内部のタイル張りを設計しました。100年以上前のデザインにセンスの良さを感じます。Leslie Green氏は多くの地下鉄駅の外観、内装、装飾を担当しました。1875年生まれで1908年没、33歳の若さで肺結核で亡くなっています。今もなお日々地下鉄利用者に利用され、イギリス指定建造物にも指定され、今後も末永く形を変える事なく駅は残るのでしょう。Leslie Green氏が知ったら喜ぶことでしょう。

12:15 PM
大英博物館に入場。Russel Square駅を出て、Russel Squareという公園を斜めに突っ切ります。Google mapで徒歩で案内される通り大英博物館のMontague Placeという通り側に行くと長蛇の列ができています。数時間待ちではないかと想像される長蛇です。私はインターネット上で予約をしており、予約書を職員に見せたら反対側のGreat Russel Street側に行くよう案内されました。入口と思われる門で予約書を見せると待つ事無く、スムースに入場できました。Google Map上でおおよそ下記のGreat Russel Street側の大英博物館中央付近(拡大すると横断歩道が表示されるあたり)の位置になります。写真の通り、どちらかと言うとこちらがイメージ通りの大英博物館の建物であり、正門なのだと考えます。

大英博物館予約

予約無しの入場待ちの長蛇の列を見ましたので、予約をしておくことが肝要なのだと分かりました。予約は無料です。こちらのホームページから入ります(英語のみ)。
 Visit → Visit で入ると「Book now」が表示されますのでクリック。General Admissinの表示がある日から訪問日付を選び、次の画面で訪問時間を選択します。寄付を募る選択肢が多数出ますが、寄付をしないのであればAdmission – Standard £0.00に訪問人数を入力します。そして「Book now」を押下します。
 次画面では博物館内での飲食のチケットを購入できますが、不要であれば何も選択せずに最下部の「Continue to basket」を押下します。
 次画面で「Check out」を押下します。Log in account画面が開き、IDとパスワードを作る事もできますし、Guest Check outで進む事もできます。この先の画面がどうなっていたかを失念してしまいましたが、ここまでくればもう一歩です。予約が完了するとチケットがダウンロードできたか、メールで送られてきたか失念してしまったのですが、それを印刷していけば長蛇の列は避けられます。

大英博物館

入口を入ったら入場券を見せ、安全検査を通り中に入ります。

中に入るとガラス天井の中庭、グレートコートが目を引きます。天井が有るので中庭と言われてもパッとそう思えません。

円形閲覧室内部です。使用できないようになっていましたが、こんな所でゆっくり読書をしたいものです。

ロゼッタストーンやミイラ、モアイ等人気のアイテムが多くありますが、クロネコ好きの私が個人的に目を引いたのは博物館内のカフェのトレーに写真が載っていた「Home Sweet Home」です。可愛すぎます。ルイス・ウェイン(Louis William Wain) (1860–1939) の絵画、彼はネコを描いた画家です。展示場所を調べると残念ながら「Not on display」との記載があり、本物を見る事は叶いませんでした。
ルイス・ウェインについて調べているうちにとても彼に関心を持ち始めました。妻が亡くなる前に猫に眼鏡をかけさて妻に見せたり、妻の最期を一所懸命和ませようと思ったのでしょう。その真っすぐなのだけど不器用な彼に切なくなり目頭が熱くなります。彼の人生をおおよそまとめると下記の通りです。

猫を描いた画家、ルイス・ウェイン

猫の画家 ルイス・ウェインの生涯

ルイス・ウェイン(Louis Wain, 1860-1939)は、ユニークな猫の絵で知られるイギリスの画家です。彼の作品は、愛らしい猫たちが擬人化され、楽しげな表情や服をまとった姿が特徴的で、今日でも多くの人々に愛されています。

生い立ちと画家としての道

ウェインは1860年8月5日、ロンドンに生まれました。彼は6人兄弟の長男で、唯一の男の子でした。生まれつき病弱で、幼少期は学校を休むことも多かったと言われています。のちにウェストミンスター美術学校で学び、卒業後はイラストレーターとして活動を始めました。

愛する妻と猫の「ピーター」

1883年、ウェインは10歳年上のエミリー・リチャードソンと結婚しました。当時はこの年齢差は良くないとされていたようで反対にあいます。無事結婚したものの、結婚から間もなくエミリーは重い病(結核)を患い、闘病生活を送ることになります。その間、ウェインはエミリーを励ますために、家で飼っていた猫「ピーター」をモデルにした絵を描き始めました。エミリーはウェインの描く猫の絵をとても喜びましたが、結婚からわずか3年後の1886年に亡くなってしまいます。この出来事が、ウェインの猫の絵に対する情熱をさらに深めたと言われています。

猫の画家としての成功

1886年、雑誌『The Illustrated London News』に掲載された「クリスマス・キャロルを歌う猫たち」のイラストが話題を呼び、ウェインは「猫の画家」として一躍有名になりました。彼の作品は、次第に猫を擬人化し、服を着せたり、楽しい表情を持たせたりするスタイルへと進化していきました。こうしたユーモラスで愛らしい猫の絵は大衆に大人気となり、ウェインは多くの雑誌や書籍の挿絵を手がけました。
また、彼は「National Cat Club(全国猫クラブ)」の会長を務めるなど、猫の福祉にも貢献しました。彼の影響で、当時のイギリス社会において猫は単なる害獣ではなく、家庭の愛すべきペットとして認識されるようになりました。

精神の変化と晩年の苦難

しかし、ウェインの人生は決して順風満帆ではありませんでした。彼は金銭管理が苦手で、契約をうまく結ばないまま作品を安く提供してしまうことが多く、生涯を通じて経済的に困窮しました。また、次第に精神の不安定さが目立つようになり、1920年代に統合失調症を発症したと考えられています。
1924年には精神病院に収容されることとなりましたが、彼の才能を惜しむ人々の支援により、後により快適な病院へ移ることができました。晩年も猫の絵を描き続け、1939年7月4日にその生涯を閉じました。

ルイス・ウェインの遺産

ウェインの猫の絵は、今なお世界中で愛されています。彼の独特な画風は、20世紀のポップカルチャーにも影響を与え、現代アートやデザインの中にもそのエッセンスを見ることができます。特に、彼の精神状態の変化とともに作品の作風が変遷していったことは、芸術と精神の関係を考える上でも注目されています。
また、彼の人生は映画『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』(2021)としても描かれ、ベネディクト・カンバーバッチが主演を務めました。この映画を通じて、彼の波乱に満ちた人生と、猫への深い愛情が再び多くの人々に知られることとなりました。

まとめ

ルイス・ウェインは、猫の絵を通して人々に喜びを届けた偉大な画家でした。彼の人生は悲劇的な側面も多いものの、その作品は時代を超えて愛され続けています。

アフタヌーンティー(Browns Butlers Wharf)

14:00頃大英博物館を出発。
イギリスらしくアフタヌーンティーをおしゃれに頂こうと、予約をしたBrowns Butlers Wharfという店に向かいます。大英博物館から160m程歩いたところにあるMuseum Street (Stop E)から、188番バスNorth Greenwich行きに乗車します。14駅33分乗車しBoss Street (Stop S)で下車、バス停からは約500m、テムズ川に向かって7分ほど歩きます。ここでのアフタヌーンティはなかなか良かったので、別の記事でご紹介いたします。写真はBoss Streetで下車した際に乗車したバスを見送ったものです。15時で予約したのですが余裕を見てスケジュールを組んでいたので14:45くらいに到着してしまいました。

ロンドンアイ

アフタヌーンティーの店、Browns Butlers Wharfを16:10頃出発、ロンドンアイに向かいます。320m、5分ほど歩き、Tanner Street (Stop A)バス停に行きます。ここから381番バスWaterloo行きに乗車、27駅、13分、County Hall (Stop G)バス停で下車します。当バス停からロンドンアイは320m、4分程で歩いて行けます。バス停を下りて走ってきた方向に少し戻りChicheley Streetを左折すると大きなロンドンアイが見えます。17:15でFast Trackの切符を購入しておりましたので、余裕を見て16:50ごろに到着しました。ロンドンアイは2000年のミレニアムを祝うプロジェクトで設置され、高さ135m、開業当時は世界一の大きさでした。当初は5年だけの営業となる予定でしたが、のちに恒久的な施設として継続営業されるようになりました。

観覧車内からの景色です。残念ながら雨が降っており、ガラスも濡れて撮影には不向きな天候でした。

こちらはビッグベンを見下ろしています。なんとかガラスの水滴の影響を受けない所を探して撮影します。1周約30分をかけて回りますが、夜景を見ていたらそれよりも短く感じました。

ロンドンアイ予約

ロンドンアイの予約は多数の旅行会社サイトから日本語で購入する事ができますが、公式ホームページから購入しました。
 右上の「Book now」を押下、Standard TikectはGBP 29から(2025年2月現在約JPY 5,740から)ですが、複数サイトやブログを見たのですが、30分待ちから混雑時には60分待ちとなるそうです。滞在時間も限られて時間ので高いですがFast Track切符を購入しました。GBP 44から(2025年2月現在約JPY 8,708から)ですがやむを得ません、タイムイズマネーです。なお日付によっても料金は変わります。
購入したいタイプのチケットを選択しそのタイプの「Book now」を押下します。
日付が表示されますので、日付を選択、ここでまたStandardかFast Trackを選べますので購入したいタイプの「Book now」を押下します。大人、2~15歳、2歳未満の人数を入力、「Next」を押下します。
マダム蝋人形館チケットを買うか?と表示されるので不要であれば「Not now, thanks」を押下します。
次に予約時間を押下します。時間帯によっても料金は変わります。決めたら希望の時間を選択、そして「Next」を押下します。
 ここでも他に何か買わないか?の画面が出ますが、欲しくなければ「Not now, thanks」を押下、金額が表示されますのでCheck outを押下し支払いへと進みます。
そしてMerlin’s Magic Wandに寄付しないか?の画面が出ますが、寄付をしたくなければ何も選択せずにそのまま「Continue」を押下、「Pay with card」など、支払いの選択をします。そしてカード番号の入力を進めて購入します。

夕食(Troia Southbank)

ロンドンアイを降りて、近隣のレストランに適当に入ったら18:00くらいです。このレストランでの夕食は別の記事でご紹介いたします。

チャイナタウン

19:30
Troia Southbankレストランから約320m、徒歩7分でWaterloo駅に向かい、地下鉄bakerloo線Queen’s Park行きに乗車すると3駅、4分でPiccadilly Circus駅に到着、ここがチャイナタウンに近い駅です。

欧州に来たのにアジアに来た感を感じられて楽しいです。もう満腹なので散歩するだけです、何も食べれません。

Happy Mid-Autumn festivalの幕が掲げられていますが中秋節と言う事であれば、この日は元旦でしたので随分長い間飾られています。きっと春節で張り替えられるのかもしれません。

レスタースクウェア

20:00
チャイナタウンとほぼ同じ場所です。屋台の美味しそうな食べ物の店やアルコールを提供する店があります。満腹なので散歩するだけです、何も食べれません。

ホテルへ戻り

レスタースクウェアからTottenham Court Road駅まで約500m、7分歩きます。ここからはホテル最寄り駅のEaling Broadway駅まで4駅、15分です。写真はEaling Broadway駅に到着した345型電車。

おわりに

1日でかなり予定を詰め込み過ぎましたが、短い滞在期間で少しでも多くの見どころを見ておこうと計画、ほぼ予定通りに多くの観光地を見ることができたと自己評価します。特に公共交通機関での移動ですがあらかじめGoogle mapで何に乗り、どこまで行くか、所要時間はどの位なのかを把握、また入場券が必要なものはあらかじめ用意する事で上手に回れたと考えます。この1日の全てを総括して私の主観での4段階リピート評価をしますと下記の通りです。

翌日はロンドン市内の世界遺産を見ます。別の記事でご紹介いたします。

★★★素晴らしい、リピート確定
こちら→★★☆また来たい
★☆☆普通
☆☆☆微妙
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